日テレ 臨床犯罪学者 火村英生の推理

臨床犯罪学者 火村英生の推理は、毎週日曜日22:30から日テレで放送されている推理ドラマです。
日テレ 火村英夫の推理

原作

原作は、作家の有栖川 有栖さんが描いた「臨床犯罪学者・火村英生の推理シリーズ」が元となっております。

火村英夫の推理 原作

 

 

 

 

 

 

 
シリーズとしても23冊が既に発行されており、人気の推理小説です。

出演者

火村英夫

探偵役の火村英夫を演じるのは、斎藤工さんです。
火村は、大学で「犯罪学」を教える准教授です。
フォールドワークの一環として実際の犯罪現場に赴き、事件を解決します。

この主人公の難しい面としては、ところどころで描かれる「犯罪欲求」(人を殺したい)があるところです。
決め台詞の「この犯罪は美しくない」も自分だったら、「こんなミスをしないのに」といった意味にも取れる描き方になっています。
演じている斎藤さんも犯罪に対する暗い気持ちと親友有栖、下宿の大家さん(夏木マリさん)とのコミカルな掛け合いとをうまく演じていると思います。

有栖川 有栖

探偵の助手、推理作家の有栖川 有栖(原作者と同じ名前)を演じるのは、窪田正孝さんです。
有栖は、人気作家と言う設定ですが、原作者とそのままなのでもしかすると作者本人がモデルなのかもしれません。

この役を演じる窪田さんですが、フジテレビ系深夜ドラマ『チェケラッチョ!! in TOKYO』で初主演を務め、その後、NHKの大河ドラマ「平清盛」にも出演するなど活躍が著しい若手の役者さんです。
この有栖役では、コミカルな面が多く出ていますが、火村の暴走を止める役も担っており、火村との掛け合いも魅力の一つです。

小野 希

京都府警の警部補、小野希を演じるのは、優香さんです。
上司である鍋島 久志警部を演じる生瀬勝久さんの情熱的な役とは異なり、クールを装うのですが、火村と有栖のペースに乗せられてペースを乱してしまいます。

愛称は、「小野小町」から取って「コマチ」と呼ばれるのですが、本人的には気に入ってはいないようです。

諸星 沙奈江

シャングリラと呼ばれる組織の指導者、諸星紗奈江を長谷川京子が演じています。
今のところこのドラマにどの様に関わるのは分かりませんが、必ず出演し、火村の内面について鋭く指摘をします。
今後の展開に重要な意味を持つ人物だと思いますが、現状では謎です。

内容

基本的には、1話完結型の構成となっています。
不可解な事件が起こり、京都府警の鍋島警部が火村に調査を依頼する形を取っています。

火村英夫 相関図

決め台詞は、「この犯罪は美しくない」です。
各回の事件と並行して、シャングリラと言う謎の組織とその指導者が毎回出てきます。
そして、謎の少年による殺害事件、火村の教え子貴島 朱美(山本美月さん)が持つトラウマなどがドラマ全体に複線をはっています。

感想

ドラマとしては、設定、配役ともに素晴らしく、また、ドラマの中で使われている挿入歌も事件のインパクトをよりミステリアスにしています。
火村英夫 挿入歌

流石に23冊ものシリーズを原作に持つだけあり、事件の一つ一つもトリックを含めて見ていて引き込まれます。
この様なドラマの場合、どうしても原作との比較とかに走りがちですが、事件のプロットやトリックを借りた全く違うものとして捉えたとしても良質のドラマであることにかわりはないと思います。

今回、火村役の斎藤さんと有栖役の窪田さんの配役も見事だと思います。
闇を抱える火村とそれをカバーする有栖、殺人事件という暗くなりがちな設定に有栖と下宿の大家さんとのコミカルな掛け合い、火村が急に振ったことにアドリブで答える有栖、有栖の何気ない一言が事件のヒントとなるなど定番的な部分もありますが、いい配合だと思います。

今後の楽しみとしては、火村と諸星の関係と事件が気になる部分です。
また、原作も沢山あるので、お話としてはまだまだ描く事ができるはずですので、続編などと言う話もでてくるのではないでしょうか?